去る2005年9月21日、福岡国際センターにて「ガラス破壊公開実験」が行われました。お忙しい中ご来場くださりました方々に、改めてお礼を申し上げます。残念ながら今回ご来場いただけなかった方に実験内容をご理解いただくため、実験データの詳細とともに動画にて、実験の様子をご覧いただけるようにいたしました。福岡県西方沖地震のガラス飛散事故などから改めて問われている「ガラスのもろさ」の実態について、ご参考いただけましたら幸甚です。
- 【実験全体の目的】
-
- <スコッチティント>飛散防止フィルムおよびスーパーレイヤー(超飛散防止)を用いて、ガラスの破損時における飛散防止効果を、JIS規格の試験方法に準じて確認する。
- 同フィルムを用いて、外部からのガラス破壊侵入に対する防止効果について確認する。
実験1.ショットバッグ実験
- ■目的
- 人体衝突等でガラスが曲げ破壊された時の安全性を見る。
- ■概要
- 45kgの重りを振り子式に振り下ろしてガラス面に衝撃を加える試験。人体頭部がガラスに衝突した時のガラスの破損・飛散に対する安全性を確認できる。
関連規格:JIS A 5759 建築窓ガラス用フィルム
ANSI(米国) Z97.1 - ■判定基準(JIS A 5759 による)
- 飛散した破片を大きい方から10個取り、総重量80g以下かつ1片が55g以下であること。
実験1-1
5mm厚フロートガラス フィルムなし
- ■結果
- 衝突と同時にガラスは大きく破壊。
重りはガラス面の裏側へ突き抜ける。
ガラス面の50%以上が破片となって飛散、落下。
実験1-2
5mm厚フロートガラス+飛散防止フィルム(SH2CLAR)
- ■結果
- 衝突と同時にガラスは放射状に破壊する。
粒状のガラス片がわずかに落下。
フィルム破断はなく、ガラスはほぼフィルムに保持されたまま。
実験1-3
6.8mm厚網入りガラス フィルムなし
- ■結果
- 衝突と同時にガラスは放射状に破壊する。
ガラスの一部が網をはずれて落下する。
実験1-4
5mm厚フロートガラス+スーパーレイヤー(超飛散防止) ULTRA600
- ■結果
- 衝突と同時にガラスはくもの巣状に破壊。
ガラス面が大きく湾曲、一部が木枠からはずれる。細かいガラス粉が飛び散るが、ガラスはほとんどフィルムに保持される。
- 2006.10.06
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