■震災のもうひとつの怖さ:ガラス飛散による負傷
地震や台風の被害で紙面を騒がすのは、家屋の倒壊や火事、水没と、それによる死傷。ところが、こうした被害を影で拡大させている要素には、なかなか注目されていません。
それが、「ガラスの飛散」による負傷です。割れて飛び散ったガラスは、足を負傷し避難が遅れる、もしくは不可能になる、さらに避難経路が遮断される、といった事態を起こしうる重大な問題なのです。
【過去の災害時ガラス被害の実態】
- 1994年9月:台風の影響による竜巻で静岡県浜名郡新居町の小学校の窓ガラス160枚が飛散
- 1994年12月:「三陸はるか沖地震」(マグニチュード7.1)では、地震の規模がより大きく震源に近い過去の震災時よりも負傷者など人身事故が多発。その原因にガラスの飛散被害が浮上している。
2005年3月20日に発生した福岡県西方沖を震源とする地震において、繁華街のビルで大量のガラスが飛散し、路上に降り注いだことは記憶に新しいと思います。
国土交通省はこの事態を見て当該ビルの築年代に該当するビルが所在する全国の地方自治体に対し、改修の指導と結果の報告を促しています。
これまで、ガラスの飛散を防ぐには一般に普及している「板ガラス」を「強化ガラス」などに取り替えるのが手段とされてきましたが、より安価に、より飛散防止力を高める方法があります。それが、「飛散防止フィルム」を既存ガラスに貼るという手段です。
フィルムを貼るだけの簡単施工で、高い効果を実現
「Scotchtint飛散防止シリーズ」は、ガラスに貼るだけで安全性とセキュリティを大幅に向上させます。
1.地震によるガラス飛散を防止
地震の衝撃や台風の強風でガラスが割れても、ガラスに密着したフィルムが破片の飛散・落下を防ぎます。建物の内部だけでなく建物周辺の安全性も確保することができます。
2.ガラス破損時の安全性向上
自然災害でなくとも、思わぬ事故でガラスは破損します。飛来物や人体の衝突、過失や故意による加撃といった要因でガラスが破損した際にも、破片の飛散による被害を防ぎます。また、衝突した人体や物体を貫通しにくくし、ガラスを突き破って大事故になるといった事態を防ぎます。
3.高い可視光線透過率で明るさを保持
高い透明度のフィルムベースと変色しにくい粘着剤を使用。窓から入る外光の明るさを損うことがなく、フィルムの存在が気になりません。
4.紫外線(UV)カット
日射に含まれる紫外線を99%以上カットします。日焼けなど人体への影響や、家具の色褪せを抑制します。
5.プライバシー保護
マットタイプの「ミルキーホワイト」や「マットクリスタル」など一部の製品は、ガラス越しの視線を効果的に遮ります。また、ハーフミラータイプの「シルバー18AR」は、室内を覗かれにくくします。
6.一枚のフィルムで複数のメリット
一部のフィルムには、プラスαの機能を持つものもあります。
- SH2CLX(外貼り可能)
- 昆虫の飛来を抑制する防虫機能を加えた飛散防止フィルム。
- RE18SIAR
- 日照調整、飛散防止、UVカット、防虫を兼ね備えた万能型多機能フィルム。
2005年9月21日(水)、福岡国際センターにて「飛散防止フィルム」をはじめとする製品の安全性能を体感する公開実験が行われました。詳しいレポートは、こちらからご参照ください。実験の様子を動画でもご紹介しています。
1995年の兵庫県南部地震の記憶も新しい中、2004年10月には新潟中越地震がありました。地震の脅威を…(続きを読む)
参考URL
- 板硝子協会
- 「ガラス破損事故による事故事例調査結果」
- 国土交通省
- 「既存建築物における窓ガラスの地震対策について」(PDF)